辞めたい4年目看護師必見!5つの理由別、間違いなしの転職先選び
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師).more..]
「今の職場を辞めたい」と考えている4年目の看護師さんは、大チャンスです。
看護師4年目は転職に適した時期ですので、転職すると今抱えている悩みを解決できて、さらに好条件の職場で働ける可能性が高いのです。
4年目の看護師が辞めたい理由には、次の5つがあります。
- プリセプターやリーダー業務が嫌
- やりたい看護ができない
- 将来について考える
- 給料や待遇に不満がある
- 疲れてしまった
プリセプターやリーダーが嫌な人は、プリセプターやリーダー業務がない職場や人間関係が良い職場に転職、やりたい看護ができないなら、看護観をハッキリさせて、スキルアップできるところに転職しましょう。
将来を考えて辞めたいなら、子育て支援が充実していて、既婚者やママさん看護師が多いケアミックス病院を選んでください。
給料や待遇に不満がある時には、大病院の中から満足できる求人を選び、疲れたから辞めたい人は少し休んでから、年間休日数が多く有給消化率が高い職場を選ぶと良いでしょう。
看護師が4年目で辞めたい理由
4年目の看護師が辞めたい理由には、次の5つがあります。
- プリセプターやリーダー業務が嫌
- やりたい看護ができない
- 将来について考える
- 給料や待遇に不満がある
- 疲れてしまった
この5つの理由で、「もう辞めたい」とか「転職しようかな?」と考えるケースが多いのです。
1. プリセプターやリーダー業務が嫌
4年目の看護師が辞めたい理由の1つ目は、プリセプターやリーダー業務が嫌というものです。
2年目、3年目からプリセプターやリーダー業務を行うケースもありますが、4年目にプリセプターを行い、リーダー業務も中心になって行わなければけないことが多いですよね。
3年かけてようやく仕事を一通り覚えることができて、心身ともに少し余裕が出てきたと思っていたら、4年目になって今度はプリセプターやリーダー業務を押し付けられた。
誰でも、ウンザリして辞めたいと思ってしまいます。
- プリセプターは、「仕事を覚えようとしない、努力をしない新人看護師」にストレスを感じ、さらに師長や先輩看護師からは、「新人が育たないのは、プリセプターであるあなたのせいよ!」とプレッシャーをかけられます。
- リーダー業務は、偉そうな医師や使えない医師にイライラして、先輩看護師からは「あんたがリーダーの日はやりにくい!」とか「リーダーなんだからちゃんとしてよ!」と嫌味を言われる日々。
ようやく一人前の看護師になったのに、プリセプターやリーダー業務を行うことで、新しいストレスや負担が増えてしまうと、「もっと楽に働きたい!」と思って辞めたいと考えるようになります。
2. やりたい看護ができない
4年目の看護師が辞めたい理由の2つ目は、今の仕事とやりたい看護が違うことです。
4年目になると、看護師として必要な基礎的なスキルが身についています。
仕事をしていても、よほどのことがない限り、パニックになったり、フリーズしたりすることはありません。
精神的に余裕が出てきますし、視野を広く持って働くことができるのです。
そうすると、ふと「私がやりたい看護はこんな感じだっけ?」とか「今の仕事って、理想の看護とは違うんだよなぁ」と考えるようになります。
看護学生の頃は、「こういう看護師さんになりたい」、「こんな看護をしたい」といろいろな夢を持っていたのに、実際に看護師になると、日々の忙しさに追われて、夢を忘れてしまいます。
特に、新人の頃は理想の看護や、看護学生の頃の夢を考える余裕はなく、ひたすら仕事に追われていることが多いですよね。
でも、4年目になると、看護学生の頃の夢や理想を思い出して、「こういう看護がやりたい」と考えるようになって、転職を考え始めるようになります。
3. 将来について考える
4年目になると、将来のことを真剣に考えるようになる人も多いと思います。
今の職場では結婚したり、出産したりした時に仕事を続けていけないから、転職しておいた方が良いかもと思うようになります。
4年目の看護師さんは、20代半ばから後半の年齢の人がほとんどではないでしょうか?
20代半ばから20代後半の女性は、結婚や出産に関して、真剣に考えることも多いですよね。結婚を考えている彼氏がいるかもしれません。
今働いている職場に、既婚者や仕事と家事・育児を両立させている先輩看護師が多いなら、これからも安心して働いていけるかもしれません。
でも、
- 結婚する人は結婚を機に辞めていく
- 妊娠した人は産休前に退職する
- 残っているのは独身の人だけ
という職場だったら、「早めに辞めて転職したほうが良いかも」と思ってしまいますね。
4. 給料や待遇に不満がある
4年目の看護師が辞めたい理由の4つ目は、給料や待遇に不満があることです。
給料や待遇に不満があって、もっと他に良い条件の職場があるなら辞めたいと思うのも仕方がありません。
インターネットで何気なく看護師求人を見ていた時に、「え!私の給料安すぎ!」と思ったり、「ほかの病院はこんなに休めるの!?」とビックリしたら、今の職場を辞めたいと思いますよね。
また、看護学校時代の同級生と久々に会って、お互いの職場の話をしていた時に、「この前、有給を使ってハワイ旅行に行ってきた!」のような話を聞かされることもあると思います。
今までは毎日の仕事をこなすことに必死で、給料や待遇について深く考える余裕がなかったけれど、4年目になってようやく自分の職場の待遇の悪さに気づいたという看護師さんは少なくないのです。
今の職場を辞めて転職をすれば、
- もっと給料が上がる
- 休みが増える
- 残業がなくなる
- 有給休暇を使いたい時に使える
ようになるなら、今の職場を辞めたいと思うのは当然かもしれません。
5. 疲れてしまった
4年目の看護師が辞めたい理由には、疲れてしまったというものもあります。
新卒の頃から無我夢中で3年以上働いてくると、4年目でガス欠のようになってしまうこともあると思います。
新卒看護師として入職してきて、とにかく仕事を覚えようと思って、プライベートそっちのけで仕事中心の生活をしてきた人は多いですよね。
新卒からずっと全力で走り続けてきて、4年目になり、ある程度仕事ができるようになって、ふと立ち止まる。そうすると、もう走れなくなってしまうことがあるんです。
- 仕事中心の生活に疲れた
- 看護師の仕事だけやってきたけれど、プライベートでは、ほとんど楽しいことがなかった
- 彼氏も作れなかった
と、これまでのことを思い返すと、心身ともに疲れてしまって、辞めたいと思うようになることもあります。
4年目の看護師は転職に適した時期
看護師4年目は、転職に適した時期です。
4年目の看護師が転職すれば、人気の高い求人にも採用されやすいので、今よりも良い条件で働くことができるでしょう。
なぜ、4年目の看護師は転職するのにおすすめの時期なのか。それは、2つの理由があります。
- 即戦力になれるだけの看護スキルを持っている
- まだ若い
4年目の看護師はこの転職市場で有利になる2つの条件を満たしている存在なのです。
転職求人を出している職場としては、一から指導が必要な看護師よりも、その職場での仕事の内容や流れさえ把握すれば、すぐに即戦力として働ける看護師を求めています。
一人前の看護スキルを持っていない看護師には、丁寧に指導をしなければいけません。
指導には人員も時間も必要です。
でも、一人前の看護師を採用すれば、その人員と時間を節約することができますので、職場側としてはありがたい存在なのです。
4年目の看護師は「看護師経験が丸3年以上ある」ということですよね。
転職市場では経験が丸3年以上あれば、一人前の看護師としてみなされますので、4年目の看護師はぜひ採用したいと思ってもらえるのです。
また、4年目の看護師は20代半ばから後半の人が多いと思います。20代という若さも、転職市場では大きな武器になります。
職場側としては、長く働いてくれる人を求めています。
20代の看護師は、30代・40代の看護師に比べると、それだけ長く働いてくれる可能性があるということになりますし、体力もありますので、転職に有利になるのです。
特に、独身の人は4年目の今のうちに転職しておくと、人気の求人に採用される可能性が高くなります。
既婚者でも長く働ける人はたくさんいます。
でも、女性の場合、妊娠・出産・育児というライフスタイルの変化をきっかけに、退職する看護師が少なくありません。
結婚している看護師さんは、これからいつ妊娠するか分らないと採用担当者に思われてしまいます。
また、子育て中だと、子どものことで頻回に休むかもしれないと思われてしまうこともあります。
でも、独身の場合はその心配がないので、「ぜひうちで働いてもらいたい!」と思ってもらえるのです。
このような理由があるため、4年目の看護師は転職に有利ですし、人気の高い好条件の求人にも採用される可能性が高くなります。
4年目の看護師は長い看護師人生の中でも、「転職に適した時期」のトップレベルに入るといっても良いでしょう。
辞めたい5つの理由別、転職先選びのポイント
4年目の看護師が辞めたい時には、辞めたい理由を解決できる転職先を探すようにしましょう。
- プリセプターやリーダーが嫌な人は、プリセプターやリーダー業務がないところ、もしくは人間関係が良いところに転職しましょう。
- やりたい看護ができないから転職する場合は、看護観を明確にして、スキルアップできるところを選んで下さい。
- 将来のことを考えて辞めたい人は、ケアミックス病院の中から子育て支援が手厚く、既婚・子持ちの看護師が多い職場を選ぶと良いでしょう。
- 給料や待遇に不満がある時には、大病院を中心に求人探しをしましょう。
- 疲れたから辞めたい人は少し休んでから、年間休日数が多く有給消化率が高い職場を選ぶことをおすすめします。
また、転職先を選ぶ時には、「3年目の看護師|辞めたい理由3つと絶対失敗しない転職の注意点4つ」も参考にして選ぶと、転職に失敗せずに済むと思います。
1. プリセプターやリーダーが嫌だから辞めたい人
プリセプターやリーダーが嫌だから辞めたい場合は、プリセプターやリーダー業務がない職場に転職しましょう。
プリセプターが嫌
プリセプターが嫌な人は、新人看護師を採用していない職場に転職すれば大丈夫です。
中途採用者にもプリセプターを付ける職場が増えてきていますが、中途採用者のプリセプターは新人看護師のプリセプターよりもグッと楽になるので、それほどストレスを感じずに済むでしょう。
中途採用者のプリセプターにもなりたくないという人は、小規模な職場、看護師が3〜4人以下で働くような職場を選ぶと良いと思います。
小規模な職場はプリセプターを付けたくても、マンパワー的に無理ですから。
リーダー業務が嫌
次に、リーダー業務です。
リーダー業務が嫌な人は、クリニックや小規模の療養型病棟、介護施設などに転職しましょう。
療養型病棟や介護施設は、リーダーをおいていないところも少なくありません。
でも、リーダーを置いているかどうかは病院・施設によって異なりますので、あらかじめきちんと調べておく必要があります。
また、訪問看護への転職も良いですね。
訪問看護は、基本的に一人で患者の自宅を訪問しますので、リーダー業務とは無縁です。
ただ、1つ考えてもらいたいのは、プリセプターやリーダー業務が嫌な理由です。
本当にその仕事が嫌なのか、それに付随する人間関係が嫌なのかということです。
確かに、プリセプターやリーダー業務は面倒ですよね。
でも、その業務内容自体よりも、プリセプターやリーダーをすることで、先輩看護師や師長、医師から受けるストレスが嫌なのではないですか?
そういう場合は、人間関係が良い職場に転職すると、一気に悩みが解決することがあります。
もし、プリセプターやリーダー業務に付随する「人間関係をストレス」に感じてる人は、人間関係が良い職場に転職すると良いでしょう。
そうすることで、プリセプターやリーダーを経験して、看護師として成長することができますし、転職先の選択肢がグッと広がります。
2. やりたい看護ができないから辞めたい人
今の職場ではやりたい看護ができないから辞めたい場合は、自分の看護観を明確にしてから転職先を選んで下さい。
看護学生の頃にぼんやりと思っていた看護観と看護師4年目になってからの看護観では、少し変化しているかもしれません。
看護師として丸3年以上働き、看護師の仕事の現実を知ったり、また先輩看護師を間近に見ることで、看護学生のころとは夢や理想が変化して当然です。
転職する前に、あなたの看護観を明確にして、どんな看護をやりたいのか、看護師としてどのような方向に進んでいくのかを考えてみましょう。
また、あなたはまだ4年目の看護師ですから、看護師としての将来性も考慮して転職先を選んでください。
具体的には、
- やりたい看護の分野をより深く学んでいけるか
- よりたくさんの経験を積めるか
- キャリアアップしたい時には職場が支援してくれるか
です。
看護師4年目になると、一通りの仕事を自信をもってできるようになりますが、まだほとんどの4年目の看護師さんは看護師人生が30年以上残っています。
やりたい看護ができるからと言って、その30年以上の年月を
- 同じレベルで「4年目看護師のスキル」のまま過ごすのか
- 少しずつスキルアップ・キャリアアップしていくのか
では全然違います。
スキルアップせずにいたら、定年退職する時には「もっと勉強してスキルアップすれば良かった」と後悔することになると思います。
自分で努力してスキルアップ・キャリアアップすれば、定年退職時には
「頑張った!やり切った」
と充実感を持って、看護師の仕事を離れられるのではないでしょうか。
そのため、やりたい看護があるから転職したい4年目の看護師さんは、自分の看護観をもう一度見つめなおして明確にしましょう。
そして、やりたい看護をできる職場の中でも、スキルアップ・キャリアアップできるところを選んでください。
3. 将来について考えているから辞めたい人
将来について考えていて、今の職場では仕事をしながら、結婚・妊娠・出産・育児は無理だから転職したい人は、子育て支援が手厚く、既婚者の看護師やママさん看護師が多いケアミックス病院を選びましょう。
子育て支援が手厚いこと
子育て支援については、次のようなポイントを調べましょう。
- 育児休暇が最長3年とれる
- 24時間対応の院内託児所
- 時短勤務制度を利用できる
地域によっては保育園の入園のための倍率がとても高く、「保活」をしても保育園になかなか入れない、保育園が決まらないから職場復帰できないというケースが珍しくありません。
育児休暇が最長3年とれれば、保活も楽ですよね。
また、そもそも24時間対応の院内託児所がある病院に転職すれば、保活とは無縁になります。
院内託児所は病児保育・病後児保育にも対応してくれていると安心ですね。
また、時短勤務制度を利用できるかどうかも大きなポイントです。
子どもが3歳になるまでフルタイムではなく時短勤務できる病院が増えてきています。
病院によっては、子供が9歳になるまで時短勤務OKというところもあるんです。
常勤のまま、時短勤務できれば、育児と仕事を両立させやすくなりますね。
既婚者の看護師やママさん看護師が多い職場
また、既婚者の看護師やママさん看護師が多いかどうかも、転職先を選ぶ時の重要なポイントです。
既婚や子持ちの看護師が多い職場は、結婚・出産後も働きやすい環境が整えられているという証拠になります。
ケアミックス病院
将来のことを考えつつ転職したい4年目の看護師さんは、ケアミックス病院へ転職するのも良いと思います。
4年目だと、まだまだ急性期看護をバリバリやりたいという人もいますよね。
ケアミックス病院なら、急性期病棟と、療養型病棟または回復期リハビリテーション病棟があります。
独身の時は急性期病棟でバリバリ働いて、結婚・出産後は仕事と家事・育児を両立させやすい療養型病棟へ異動するという働き方ができるのです。
将来に不安を持っている4年目の看護師さんは、ケアミックス型病院の中から、子育て支援が手厚くて、既婚や子持ちの看護師が多い職場を選ぶと良いと思います。
4. 給料や待遇に不満があるから辞めたい人
給料や待遇に不満があるから辞めたい4年目の看護師さんは、大きめの病院を中心に求人探しをしましょう。
大きめの病院は基本給が高めで、各種手当も充実しています。
さらにボーナスも多めなんです。また年間休日は120日以上あるところが多いです。
大きめの病院すべてが待遇が良いというわけではありませんが、大学病院や地域の中核病院になっているような総合病院を中心に求人探しをして、その中で給料やボーナスが高く、年間休日数が多いところを選びましょう。
残業時間や有給消化率も調べておくと、給料や待遇に満足できるところへ転職できると思います。
4年目の看護師はどこも喉から手が出るほど欲しい存在ですから、給料や待遇面は妥協せずに、こだわって求人を探すようにしましょう。
5. 疲れたから辞めたい人
疲れたから辞めたい4年目の看護師さんは、退職後すぐに転職先を探すのではなく、少しゆっくり休みましょう。
あなたは3年以上も頑張り続けてきたんですから、少しくらい休んでもバチは当たりません。
また、エネルギーを充電しないと、看護師として働けません。
まずはゆっくり休んで、エネルギーを充電して転職先を探すと良いと思います。
転職先を探すときには、年間休日数と有給消化率を重視して選ぶと良いでしょう。
しっかり休める、しかも休みたい時に休めれば、オンオフのメリハリをしっかりつけて働くことができますので、ガス欠になるまで燃え尽きることはありません。
- 年間休日数は最低でも120日、できれば125日以上
- 有給消化率は80%以上
のところに転職するすることをおすすめします。
まとめ
4年目の看護師が辞めたい理由5つと、理由別の転職先選びのポイントをまとめました。
看護師4年目は転職するのに適した時期ですので、本気で辞めたいと考えているなら、転職すると良いでしょう。
ただ、転職する時には辞めたいと思った理由を解決できる職場に転職しなければいけませんから、転職先のことは細かく調べて納得してから転職するようにしましょう。
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