病棟、クリニック勤務以外の看護師の職場(訪問看護師)
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師).more..]
訪問看護師の業務内容は?
病棟やクリニック以外の看護師の職場の1つに、訪問看護ステーションがあります。
訪問看護というと、看護学生時代に1〜2日だけ実習に行った位で、あまり馴染みがなく、具体的なイメージが湧かないかもしれませんね。
訪問看護は患者さんの自宅を訪れ、ケアマネージャーの作ったプランとドクターの指示書を受けて、バイタルチェックや全身状態の観察、清潔ケア、栄養管理などを行っていきます。
また、訪問看護の特徴は、患者さんだけでなく家族支援を行っていくことです。
服薬指導はもちろんですが、褥創予防や手当の仕方、介助者に無理がない車いす移乗の方法など、具体的な介護指導を行ったり、社会資源の活用法などの情報提供も行っていきます。
訪問看護は、病棟やクリニック勤務と比べるとややマイナーなイメージがありますが、訪問看護師の需要はどんどん高まってきています。
医療費削減という社会的な流れに加えて、自宅で療養したいと希望する人が増えてきているからですね。今後もさらに訪問看護師の需要は高まっていくと考えられています。
訪問看護師のメリットは?
訪問看護師のメリットを考えてみましょう。訪問看護師のメリットは4つあります。
(1)基本的に日勤のみ
訪問看護師のメリットの1つ目は、基本的に日勤のみの勤務であることです。
患者さんの自宅を訪問するのですから、日勤のみで夜勤がないのは当然ですよね。また、週末を休日としているところも多いですので、育児や家庭と両立しやすいと思います。
ただ、患者さんの急変があった時には勤務時間外でも呼び出されるオンコール体制を取っているところもありますので注意してください。
(2)比較的給料が高い
訪問看護師のメリットの2つ目は、比較的給料が高いという点です。
日勤のみの勤務ですが、年収は400〜500万円、月収にすると30〜35万円となっていて、クリニックや病棟での日勤のみの勤務よりも、お給料が良い傾向にあります。
(3)人間関係の煩わしさが少ない
訪問看護師のメリットの3つ目は、人間関係のわずらわしさが少ないことです。
訪問看護師は基本的に1人で患者さんの自宅を訪問します。そのため、事務所以外では同僚の看護師に接することがありませんので、余計な気遣いをする必要がないのです。
(4)患者さんとじっくり向き合える
訪問看護師のメリットの4つ目は、患者さんとじっくり向き合えることです。
訪問看護師は長期にわたって、患者さんの生活に寄り添い、患者さんや家族の希望に沿った看護を行うことになります。
最近は、自宅での看取りを希望する人も多く、訪問看護では患者さん1人1人の人生の最期の時までしっかりと向き合って看護を行うことができるのです。
経験がなくても大丈夫!
「訪問看護師に転職しても良いなぁ」と思っても、まだまだ経験が浅いし、自分の看護技術に自信がないので、「訪問看護師は無理かな」と諦める人がいるかもしれませんが、そんな必要はないんですよ!
訪問看護師に特別必要なスキルや資格はありません。コミュニケーション能力と訪問看護師として働きたいというやる気があれば大丈夫です。
訪問看護師は患者さんや家族としっかりと話し合い、良好な関係を築きながら看護を進めなければいけませんので、コミュニケーション能力は必要になります。
でも、特別にコミュニケーションが得意でなければいけないというわけではありません。看護師として基本的なコミュニケーションができれば大丈夫です。
そして、一番大事なのは訪問看護師になりたいというやる気です。やる気があれば、未経験であることをカバーすることができますし、働きながらどんどん学びスキルアップしていけるでしょう。
それでも、やはり未経験で訪問看護師になるのは不安という人も多いと思いますが、心配する必要はありません。訪問看護師の需要はどんどん高まっていて、人材を確保するために、教育制度が整っているところが増えてきています。
基本的にはOJT(先輩看護師に同行する)での研修となりますが、そのほか事業所内での勉強会や外部の研修を積極的に行っているところもあります。
また、日本訪問看護財団や各都道府県の看護協会では訪問看護未経験者向けの研修を定期的に開いていますし、日本訪問看護財団ではオンラインで受講できる未経験者向けの訪問看護eラーニングを開講しています。
訪問看護師になりたい人はそのような研修を受けておくと、訪問看護師になる前に必要なスキルを身につける事ができますので、安心して訪問看護師になることができるでしょう。
「ナースレシピ」のオススメは、「はたらこねっと」「バイトル」などでおなじみの東証一部上場企業、ディップ株式会社の「ナースではたらこ」です。全国をカバーする、最新の非公開求人がたくさんあると評判です!
看護師辞めたい時の「ナースレシピ」 TOP>>