整形外科で働く看護師が辞めたい理由とその解決法
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師).more..]
整形外科の看護師が辞めたいと思う理由
整形外科で働く看護師が「整形外科なんてもう嫌!辞めたい。」と思うのはどんな時でしょうか?整形外科の看護師が「辞めたい」と思う理由で多いものを挙げてみました。
力仕事が多くて体力的にきつい
整形外科は筋骨格系の疾患を扱う診療科ですので、整形外科に入院している患者さんは、1人で歩けなかったり、ベッド上安静が必要などADLが低下しています。
整形外科の看護師はADLが低下している患者さんの日常生活援助をしなければいけないため、移動介助や排泄介助、入浴介助などのいわゆる「力仕事」がほかの診療科の看護師に比べて多くなります。
そのため、整形外科の看護師は腰痛やヘルニアに悩んでいる人が多く、自分自身が整形外科に通院しているという人もいるんです。
腰痛に悩みながらも力仕事をしなくちゃいけないなら、整形外科を辞めたいと思うのもうなづけますよね。
看護スキルが上がらない
整形外科の患者さんはオペはするものの、命に直結するような疾患であることは少なく、日常生活援助やリハビリが看護師の主な仕事になります。
そのため、急変対応や重症患者さんの看護などを経験することができず、看護スキルが上がらない、看護師として成長できないと思って、整形外科を辞めたいと思うようになる看護師さんもいます。
患者さんの対応が面倒
整形外科の患者さんは、意識がクリアだけどADLが低い人が多いんです。意識はクリア、でもADLは低いとどうなるでしょう?
そうです!看護師への注文が細かくなるんです。意識はクリアなのに、自分では思うように動けませんので、介助する看護師にあれこれ細かく注文をつけるようになります。
これは患者さんが悪いわけではなく仕方がないことなのですが、それでも看護師はウンザリしてしまいますよね。
意識がクリアな患者さんが多いと、きちんとコミュニケーションを取りながら看護できるというメリットはありますが、患者さんの対応が面倒でストレスを感じ、辞めたいと思うようになるというデメリットもあるんです。
力仕事が多くて辞めたい時の解決法
力仕事が多く体力的にきつい、腰痛に悩んでいるという場合は、一度ボディメカニクスを見直してみましょう。
看護学生時代に勉強したと思いますが、ボディメカニクスとは力学的相互関係を利用して最小の労力で力仕事を行う方法です。
たとえば、患者さんの移動介助をする時は、腰を落として重心を低くする、脚を広げて基底面積を大きくする、患者さんに近づいて介助する、てこの原理を利用するなどに注意すれば、驚くほど楽に患者さんを移動できるはずです。
ボディメカにクスを最大限に活用すれば、体力的にも楽になりますし、腰への負担を軽減することができますので、今よりもずっと楽に仕事を行えるはずです。
看護スキルが上がらないから辞めたい時の解決法
急変が少なく重症患者さんがいないので、看護スキルが上がらないから辞めたいと思ったら、自分で積極的に看護スキルを上げるように頑張ってみませんか?
たとえば、院内研修や院外のセミナーに積極的に参加してスキルアップを図ったり、整形外科で起こりやすい急変について勉強してみるんです。
確かに、脳外科や循環器内科などと比べると整形外科は急変が起こりにくいですが、それでも長期臥床で深部静脈血栓ができて、それが心臓や脳に飛んで、不整脈を起こしたり、脳梗塞を起こすこともありますよね。
そのような急変にすぐに対応できるように、心電図の読み方や不整脈の対応法、脳梗塞が起こった時の症状や対応を勉強しておくんです。
院内外の研修・セミナーに積極的に参加して、自分でもコツコツ勉強していけば、整形外科でもスキルアップすることは十分に可能です。そして、それでもやっぱりもっとスキルアップしたい、整形外科では物足りないとと感じたら、ほかの診療科に異動や転職を考えてみると良いでしょう。
患者さんの対応が面倒で辞めたい時の解決法
患者さんの対応が面倒に感じて、整形外科を辞めたいと思った場合は、整形外科以外の診療科へ異動、もしくは転職すると良いでしょう。
整形外科で働いて、患者さんの対応に疲れてしまったら、意識がない患者さんが多い職場で働くと、今感じているストレスを解消することができるはずです。
脳外科病棟や療養型病棟は意識がない患者さんが多いので、患者さんとのコミュニケーションに疲れてしまった看護師さんにはおすすめの職場です。
脳外科病棟や療養型病棟、その他の診療科に転職したい看護師さんは、転職支援サイトを利用してみると良いでしょう。転職支援サイトなら担当コンサルタントが、配属先の交渉をあなたの代わりにしてくれますのでラクチンです。非公開の案件も含めてあなたの希望の職場を見つけてくれるでしょう。
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